「文書を忘れてきてしまいました、申し訳ありません」

 2度目の施設訪問で、自分の悪い癖に気づく。「口頭で十分に説明できるだろう」と、高をくくり、見事に玉砕した。

 社会人になると、どの組織でも「文書」が重視される。特に、内で働き続ける働き方よりも、外の機関や人と交渉・協働する機会が多い職場では特に。

 新しい人に会うときは、自分がどのような人なのかの軽い自己紹介と、企画案を「文書」で持っていくことが、相手にとっても助かる。

 なぜなら、お話をする相手も組織の1人であることがあり、「上」に相談する時には文書がある方がスムーズにいくからだ。口頭での報告のみでは、齟齬や誤解が生まれる。

 その点をわきまえず、「自分の企画は、口頭で説明できる」と自分の口の達者さでごまかそうとしてしまった(口下手な人ほど、自分が口上手だと思う我ながらあほバイアスである)。

 

「企画書はないんですか?」

 その質問に、自分の準備無さを痛感した。相手はわざわざ、自分と話す時間をとってくださったのに、文書での説明がなければ、ただの「雑談」で終わる。

 学生ではそれでよかったが、社会ではそれは通用しないのだ。

「社会人に、「まあいっか」は通用しないな..」

 相手への不安を助長させる振る舞いは、協働においては致命的だ。自分の準備はこれほどかと思うほど徹底して、文書での提案を心がけようと思った失敗。

▼新社会人で協力隊になった方におすすめ。野田村の図書館で発見。敬語やビジネスのマナーについて、読むと読まないとではかなり差になる。地域おこし協力隊と言う仕事自体、内の関係ももちろん、自分の所属外の方と交流する機会が多く、マナーや敬語を身に着けることは大切。周りから見て学ぶこともいいけれど、本の方が早急に吸収できる。